2023年の10大フェイクニュース：日本ファクトチェックセンターが検証

日本ファクトチェックセンターの2023年の活動

日本ファクトチェックセンター（JFC）は、2023年に173件の検証記事や動画を公開し、大量のフェイクニュース（誤情報/偽情報）に対処しました。特に影響が大きく、注目を集めた「10大フェイクニュース」をまとめ、その傾向を分析しました。この分析は、2024年に同様のフェイクニュースが拡散することを防ぐために役立つ情報を提供します。

10大フェイクニュースの選考基準

選考基準には、読まれた回数だけでなく、SNSやnoteでの反応、社会的な影響の大きさなどが加味されました。誤った情報は繰り返し拡散され、故意に発信する人もいれば、正しいと信じて拡散する人もいます。

2023年の10大フェイクニュースの概要

1. 福島第一原発の処理水の海洋放出

福島第一原発の処理水の海洋放出に関する誤情報は、中国語で拡散した後に日本語や英語などに翻訳される事例が目立ちました。JFCは、国際原子力機関（IAEA）の報告書などを基に、処理水に関する誤情報を検証しました。

2. 関東大震災から100年の誤/偽情報

関東大震災から100年を迎え、過去に何度も拡散された誤/偽情報が再拡散しました。JFCは、内閣府の専門調査会報告書などに基づいて、朝鮮人の虐殺に関する誤情報を検証しました。

3. イスラエル・パレスチナの武力衝突に関するフェイクニュース

イスラエルとパレスチナの武力衝突に関するフェイクニュースは、戦争や紛争における情報戦の一環として拡散されました。JFCは、アラブ・ファクトチェッカーズ・ネットワークの協力を得て、これらの情報を検証しました。

4. SNSの偽広告

SNS上で増えている偽広告は、著名人の名前や映像を使ったセンセーショナルな見出しとネット上の画像の流用で偽記事を作り、拡散させる手口が蔓延しています。

5. 著名人の訃報デマ

著名人の訃報に関するフェイクニュースは、驚いたファンたちが思わずクリックすることでビュー数を稼ぐ目的で拡散されています。

6. 反ワクチン言説

新型コロナウイルスとワクチンをめぐる誤/偽情報は、2020年から大量に拡散され、多くの医療専門家や公的機関、メディアが検証や正確な情報の発信に取り組みました。

7. 生成AIによる捏造の増加

生成AIを活用した偽情報が増えつつあり、首相や著名人の発言をAIで捏造する事例もあります。

8. 気候変動否定論

気候変動に関する誤/偽情報も多く拡散され、「温暖化は嘘」「人間活動が原因ではない」といった言説が今も絶えません。

9. 陰謀論

陰謀論は、ケムトレイル論や人工地震説、ワクチン陰謀論、911陰謀論など、何年も前から続いているものが繰り返し拡散されています。

10. ヘイトスピーチとフェイクニュース

ヘイトスピーチとフェイクニュースは、政治的な対立や「私たちとは違う誰か」への誤解や反感を煽ることがあります。

まとめとCGPTのコメント

2023年の10大フェイクニュースの検証は、日本ファクトチェックセンターの重要な役割を示しています。これらの検証は、社会における誤解を解消し、真実を明らかにするために重要です。デジタルメディアの時代において、誤情報や偽ニュースに対抗するためのJFCの努力は、社会における情報の信頼性を高め、公正な公共の議論を促進するために重要です。

この記事の情報は、「AI、処理水、陰謀論…、JFCが検証した2023年10大フェイクニュース 史上最大の選挙の年に備えを｜日本ファクトチェックセンター（JFC）」より要約されています。